「国分寺崖線を分断する優先整備路線について、社会情勢を踏まえ抜本的に見直すことを求める意見書」が可決成立

小金井市議会令和3年第4定例会最終日、12/22に採決が行われ、賛成12対反対10で可決成立しました。提案会派は生活者ネットワーク、小金井をおもしろくする会、緑・つながる小金井の3会派。文案は安田が書き文言を調整しました。

賛成12:みらいのこがねい(3)共産党(3)小金井をおもしろくする会(2)生活者ネットワーク(1)緑・つながる小金井(1)市民と一緒にカエル会(1)情報公開こがねい(1)

反対10:自民党(5)公明党(3)市民会議(1)元気!小金井(1)

国分寺崖線を分断する有線整備路線について、社会情勢を踏まえ抜本的に見直すことを求める意見書

小金井市議会は東京都に対し、道路整備を前提とした内容の「小金井3・4・11だより」について、今後発行しないことを求め2021年4月に意見書を送付したにもかかわらず、都は同年11月、市内に全戸配布した。市民に対し、再び道路整備を前提とした情報提供が行われたことは誠に遺憾である。

「小金井3・4・11だより」には、2020年11月から2021年8月に実施した環境概況調査で確認された保護上重要な野生生物種として、環境省レッドリスト2020掲載種は9種類、東京都の保護上重要な野生生物種の掲載種は35種類が記載されている。この調査結果を基に都は、「必要な保全対策の検討を実施するとともに、自然環境や景観に配慮しながら道路構造等の検討を進めていく」としており、調査結果によって建設の是非を検討する意向は微塵も感じられない。このような道路建設ありきの環境調査は容認できない。

11月18日に行われた都議会環境・建設委員会で建設局は、小金井の優先整備路線2路線について、オープンハウスの開催や「小金井3・4・11だより」の発行は、“小金井市からの意見書等も踏まえ実施しており、引き続き、オープンハウスを開催するなど、丁寧な対応と周知をしてまいります。”と答弁したが、これまで小金井市議会が求めてきたのは道路の必要性の見直し及び建設の是非について意見交換できる場の開催であり、建設を前提とした対応と周知ではない。市議会の願意を理解した対応を強く求める。

今、世界は、新型コロナウイルス感染症の収束が見通せず、人々の活動は引き続き制限されることが予想される。人口密度の高い都市生活を送る都民にとって、身近な自然環境はかけがえのないものであり、人間の活動が地球温暖化を招いていることは疑う余地がないとされる今、その価値はさらに見直されるべきである。このような社会情勢の中、長期的視点に立って建設の是非そのものを問うことは時代の要請であり、都は真摯に向き合うべきである。

よって、小金井市議会は東京都に対し、優先整備路線2路線について、昨今の社会情勢を踏まえて根本的な見直しを行うことを強く求めるものである。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

東京都知事様
小金井市議会議長 鈴木成夫