子どものための相談機関「子どもオンブズパーソン」がスタート!
小金井市子どもの権利に関する条例に基づき、子どものための独立性のある相談・救済機関「子どもオンブズパーソン」が設置されました。
小金井市では2009年に「小金井市子どもの権利に関する条例」が制定され、2020年「のびゆく子どもプラン」に相談機関設置の方向性が示されました。生活者ネットワークは条例の制定前から子どもの権利について関わり続けてきました。
子どもの権利条例制定から13年かかって、子どもの気持ちを尊重し子どもと共に最善の方法を考える機関ができたことを、本当に嬉しく思います。まだまだ知っている人が少なく、「オンブズって何?」という人が多いと思います。「オンブズマン(Ombudsman)」という語はOxford Languagesによると、スウェーデン語で、「代理人、代弁者」などと訳され、行政機関が行うサービスが、憲法や法律の趣旨に照らして正しくされていくように、公平・中立な立場で国民・市民からの苦情を受けて調査し、必要であれば改善措置を求めていく権限を与えられた人のことを指します。オンブズは今の社会に必要とされる制度だと思います。子どもにも大人にもオンブズを広め、子どもの権利についても理解を深めてもらうことが大切です。
8/20と8/25に施設見学会が開かれ、会場には「子どもの成長に願っていること」見学者のメッセージを掲示
拠点となる事務所と相談スペースは、農工大通りの新築ビルの4階にある。オンブズパーソン2名、相談員3名が在籍
夏休み期間に行われたイベントにはたくさんの子どもたちが参加。子どもたちが市内をめぐり、公衆電話を探してメッセージを吹き込みます。ゲーム感覚で楽しく参加する子が多かったようです。公衆電話に吹き込まれた留守電のテーマ「ひとつだけ願いが叶うとしたら」に寄せられた願いの中で、一番多かったのは「コロナがなくなってほしい」だったそうです。
子どもたちの小さな声に耳を傾け、問題をすくいあげていく体制づくりは、オンブズ設置だけでは十分ではありません。子どもの居場所づくり、困ったことを言える環境、関係づくりは全ての大人が取り組めるのではないでしょうか。子どもに身近な私たちの、地域の力が問われていると思います。
オンブズパーソンの設置をきっかけに、市民みんなが子どもの権利について知る→子どもたちが自ら課題を解決しエンパワーできるようになる→大人も自分の権利や社会について気づきを得られる。小金井市全体がそんなまちになってほしい! そして日本中に、子どもの権利条例が広がっていくことを願っています。